山形県司法書士会

その他の業務 ― 司法書士ってなに?

司法書士は、供託手続きや外国人の帰化申請手続きも行うことができます。また、検察庁に提出する告訴状を作成することも出来ます。

供託

Q1.アパートを借りていますが、家賃の金額で家主ともめており、家主は家賃を受け取ってくれません。このままだと、家賃未払いでアパートを退去しなければならないのでしょうか?【受領拒否】

 供託(きょうたく)とは、金銭や有価証券を支払う必要のある人が、供託所(法務局)にそれらを提出し、最終的に、それを受け取る権利のある人に受け取ってもらう制度です。その間は国が財産を管理します。供託することによって、供託した人は法律上一定の効果を得られたり、法律から発生する義務を逃れたりすることができます。

 借主が供託所(法務局)に家賃と同額を供託することにより、家賃滞納により契約を解除されたり、遅延損害金を請求されるなどの不利益を逃れることができます。

 なお、司法書士は依頼者を代理して、この供託手続を行うことができますので、、お近くの司法書士又は司法書士会にご相談ください。

 

帰化申請

Q1.私は、日本に移り住んで5年経過しており、帰化して日本国籍を取得したいと思っておりますが、どのような手続をすれば良いのでしょうか?

 外国人が日本国籍を取得するためには、帰化申請をして法務大臣の許可を得ることが必要となります。帰化の一般的な条件には次のようなものがあります。

  1. 帰化の申請をする時まで、引き続き5年以上(日本人配偶者がいる場合は3年)日本に住んでいること。
  2. 年齢が20歳以上であって、かつ、本国の法律によっても成人の年齢に達していること。
  3. 素行が善良であること。
  4. 生活に困るようなことがなく、日本で暮らしていけること。
  5. 無国籍であるか、原則として帰化によってそれまでの国籍を喪失すること。
  6. 日本の政府を暴力で破壊することを企てたり、主張したりするような者でないこと。あるいはそのような団体を結成したり、加入したりしているような者でないこと。

 また、法令に規定されているわけではありませんが、日本語の読み書きや会話の能力も、一定程度必要とされています。
 ただし、これらの条件を満たしていたとしても、帰化を許可するかどうかは法務大臣の裁量に委ねられているので、必ず帰化が許可されるとは限りません。

 帰化申請は、帰化しようとする者が、法務局に自ら出頭して、書面によってしなければなりません。また、帰化申請には、かなりの分量の添付書類が必要となります。さらに、通常、帰化申請の受付から数か月後に法務局の担当官との面談があります。

 なお、司法書士は、帰化申請に関する書類の作成も、業として行うことができますので、帰化申請をお考えの方は、いちどお近くの司法書士又は司法書士会にご相談ください。

 

告訴状

Q1.先日、知人と口論となり暴行を受け、全治1週間の怪我を負いました。知人を刑事裁判にかけたいと思っていますが、どのような手続をすれば良いのでしょうか?

 このような場合は、犯罪地(実際に犯罪が行われた土地)、被疑者現在地(被告訴人が実際にいる土地)のいずれかのうち、あなたにとって都合の良い土地を管轄する警察署、検察庁に告訴状を提出するのがよいのではないかと考えられます。

 告訴・告発は、捜査機関に対して犯罪を申告し、処罰を求める意思表示です。

 犯罪被害者(もしくは法により定められた親族等)が申告する場合を告訴といい、被害者でない第三者が申告する場合を告発といいます。

 告訴・告発は文書を提出してすることも、口頭で申し立てることもでき(口頭の場合は捜査機関に調書作成義務が課せられます)ますが、書面によった場合、その書面のことを告訴状・告発状といいます。

 告訴状・告発状の提出先は警察、労働基準監督署、検察などがありますが、司法書士はこのうち検察に対する告訴状・告発状を作成することができますので、お近くの司法書士又は司法書士会にご相談ください。